泣きごと
最近旦那の事を考えると悲しくなります。
楽しい事は楽しかったなぁと、純粋に思い出せる時もあったけど
また、何もかもが
眩しくて
悲しくて。
この間旦那の実家で、久しぶりに旦那の部屋に入ったからかも。
四年も経つその部屋は、時が止まっていました。
新居の部屋に飾っていたものとか、一緒に買ったものとかお土産とか
結婚祝いの品とかゼクシィとか
幸せな思い出がたくさん、
たくさんたくさん
変わらぬ姿で、静寂に包まれていました。
部屋に入ったのは、旦那の趣味でもあったブーツを、返しに来た為です。
一番よく履いて大事にしていたブーツを私が持っていたのですが
一人暮らしの時のように部屋に飾れる訳でもなく
他のものと同じように靴箱に収納してしまうのも何だか嫌で。
旦那のブーツコレクションの中に一足だけ
サイズも小さめで、ユニセックスなデザインの物があって
「チョコも履いていいよ♪」
と言われていたもので、事故後一度だけ履きましたが
やっぱり…と一度返したものを再び引き上げてきました。
「使ってくれたらいいよ」とお義母さんも言ってくれました。
ここにあるものも、いつかは処分しないといけないから…とため息ついて。
使うものでない、使う人がいない
そういう事は、頭では分かっているけど
私にとってかけがえのない
大切な大切な思い出が
もうゴミになるしかないのかと。
必要なものはない
使えるものはもう使ってる
主任の所へ持ち込む訳にはいかない
実家だっていつかは弟夫婦のものになる。
母が建てる海辺の新居に、思い出の部屋なんか作ってもらっても
…どうしようもない。
ぼんやりとしたまま
車で帰路についていると
私が今運転している車も
流しているCDの曲も
旦那の生前と変わらないのに
どうして旦那だけいないんだろう…
どうして!?
どこいっちゃったんだよ!?
ばかーーー!!!
と大泣きしてしまいました。
どうして、帰ってこれなかったの。
急いでいたの
思わぬ残業がはいったから
私がご飯を作って待っていたから
あと何分で帰るかなんて
私が聞いたから
毎日一緒にいても
早く
早く会いたかったから。
旦那の家に通うだけで
もうその先に進むことはない
閉ざされた道の入り口に
何度出向いても
もう進めない。
旦那は死んでしまった。
ずっと一緒にいるよ。
ずっと。
何でもない当然の事のように
それでも優しく
囁いてくれた声を忘れない。
抱きしめてくれた腕を忘れない。
失ったものが大きすぎて
私の人生も、性格も、生き方も
混乱して
恐怖して
苦痛で
呼吸するのが辛い
いなくなりたい
体のどこも悪くない
誰も何も悪くない
こんな人になりたかった訳じゃない
こんな風になりたくてなったんじゃない
ひとり
たった一人
いないだけなのに。